昨夕、ブログを書きながらフト時計を見れば6時半。・・・そういえば前に『サザエさん』のこと書いた回あったっけ。というわけで『サザエさん』を横目で観ながらブログを書くという『ながら勉強』のような体勢に突入しました。
結論から書きますと 「やっぱ凄いですよ『サザエさん』」。
最初の小話のタイトルからして凄いです。 『タラちゃん 男のかくし場所』。
「凄いな、『サザエさん』で下ネタ話かよ。」 と思わず色めき立っちゃいましたが、観てみればタラちゃんが大人の真似してお出かけの際にバックを持参したがる、という微笑ましくも他愛の無い話でした。色めき立って損した。
他にも手に汗握る話満載で、
跡継ぎのいない、おでん屋台の主に「跡を継がせてくれ」と弟子入り志願のカツオ。
その後先を考えないアグレッシブさはどこから来るのか!?
そんなカツオの元に、例によってハナザワさん乱入。
「ワタシもカツオ君と一緒におでん屋さんやるんだ。夫婦(めおと)おでん屋として!」
嗚呼、無情。カツオ以上の比類なきアグレッシブさ。カツオ、小学生にして人生のレール敷設完了。あとはレールの上を走るだけ状態。
しかしカツオ、最後の気力を振り絞って抵抗。「ハ、ハナザワさんは家の不動産屋さん継がなくていいの?」
ハナザワさん「だから昼は不動産屋、夜は夫婦おでん屋なの~!」
カツオ、重ね重ね無情。
おでん屋の主も「最近の子供はしっかりしてるねぇ。」と何一つ助け舟にならないコメントで全く出口なし。
しかしハナザワさんが登場する回はハズレなしだな。
こんな感じの気の許せない30分でした。
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先週末、マルス先輩と『ボーン・アルティメイタム』を観てきました。ご存知のとおり『ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』に続くシリーズ3作目です。
原作はロバート・ラドラムの『暗殺者』を始めとする、ジェイソン・ボーンを主人公にした諸作品です。ワタシは高校時代に『暗殺者』を読みましたが、今となっては全く記憶に残ってなく、訳者あとがきに書かれた、本書が如何に面白い小説かを示すエピソードの方が記憶に残ってます。
その『暗殺者』が映画化されると聞いたとき、文庫にして上下巻の長さの話を映画にするいう点と、何よりもCG、爆発、二丁拳銃のスローモーション撃ち(もうジョン・ウー以外禁止にして欲しいです)が全盛の当時、これらの流行に迎合した薄っぺらな演出の凡作となることを危惧していた為、期待はしてませんでした。主演のマット・デイモンは原作のイメージとかけ離れた、若くナイーブなイメージでしたし、監督のダグ・リーマンは才能がある好きな監督でしたが、アクション映画は撮れるのか未知数というものありました。
しかし不安は全くの杞憂に終わりました。
『ボーン・アイデンティティー』はMTV風の演出や景気のいいラップなど入る余地も無く(素材に対してのアプローチの仕方の話で、MTV風演出やラップを否定しているのではありません)、原作のイメージ通りの曇天の空の下、主人公と殺し屋のプロフェッショナルな戦いが繰り広げられるクールな内容に「こんな映画が観たかったんだよ!」と喝采せずにいられませんでした。
痛快だったのは「もっと派手にしろ」との映画会社の要求に屈せず公開してヒット、シリーズ化が決定したことです。
2作目の『ボーン・スプレマシー』も監督こそ交代したものの、そのテイストは引き継がれ、特にクライマックスのカーチェイスは、今時のCG処理による1カットで見せる演出とは真逆な、細かいカットを繋げて見せる演出が功を奏し、観客の心拍数が上がるような近年稀に見る迫力です。
ラストも次作があることを匂わせているのですが、作品全体としてはシリーズものでよくある「中継ぎ」的なテンションの下降や、次作への下準備的な様子が全く無いのが素晴らしいです。
そして『ボーン・アルティメイタム』。
前作と密接に絡んだ構成で、あっと言わせる脚本がお見事です。
これだけエンターテイメントとして高質、且つチャレンジングな構成的仕掛けで完成度の高い脚本は、ちょっとすぐに思い出せません。
本作のカーチェイスも迫力。通常「避けながら走る」事によるスリルがカーチェイスの基本ですが、本作では「ぶつけて活路を見出す」様なスタイルで、「ぶつけてナンボ」とばかりに躊躇なくバックギアを入れる主人公が強く印象に残ります。
おかげで本作を観た帰り、マイカーを駐車場から出す際に周囲の車にぶつけながら走ろうとして、相変わらずの虚構と現実の狭間の無い自分を痛感しました。
ところで物語は3部作で終結するのでしょうか。いやいや、この周到な脚本は次作への伏線まで用意しているようです。
「暗殺者ジェイソン・ボーンになる前の主人公の物語」がまだ語られていません。この辺はロマンスと絡めて、もう一波乱ありうる描写をさりげなく挿入してます。
そして、ある登場人物の表情一つで、観客にカタルシスを与えるエンディングの心憎さよ!
シリーズを支持してきた観客に対する作り手からの粋なご挨拶にさえ感じました。
本日はここ1ヶ月半位に観た映画についてです。
10月の初旬から以下の作品を観ました。
『ジェネックス・コップ』
『マッハ!!!!!!!!』
『アヴァロン』
『スーパーマン・リターンズ』
『ワイルド・スピード3/TOKYO DRIFT』
『チャンピオン鷹』
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアン・モンキ-』
『ボーン・アイデンティティー』
『ローズ・イン・タイドランド』
『RENT』
『ボーン・スプレマシー』
『イノセンス』
『キングコング特別版(ピーター・ジャクソン監督)』
『マッハ!!!!!!!!』…1回観てますが、DVDを格安で購入。DVDの特典映像って、あまり好きではありません。大抵は冗漫な内容ですし、こういうトコだけは几帳面なんで全部観ないと負けたような気になるのでストレスだからです。最近は割り切って特典映像を観ない作品も多いのですが…。でも今作は特典も良かったです。主演のトニー・ジャーが初主演の今作の為、何年もアクション動作の構想を練ってきたこと、タイのスタント撮影のノウハウがかなり確立されていることが分かります。本編を観ると、ただ無茶をしてるようにしか見えないところが素晴らしいです。人間の肉体は、ここまでやれるという証拠映画です。
『ワイルド・スピード3/TOKYO DRIFT』…日本が舞台、学ランの主人公、ドリフト主体の公道カー・レース。明らかに欧米にはアニメ・漫画をベースとする日本ブームが来ていることを感じさせる1本。M氏、時は満ちてるよ。
『チャンピオン鷹』…その昔、劇場公開時に観に行きたかったのですが結局行けずじまい。ビデオレンタルも借りずじまいの内に廃盤。先日、酔った勢いでDVDをネット購入。いや面白かった。泥臭い描写も含めて。『少林サッカー』が無ければ、未だにサッカーとアクションの融合映画は今作が頂点でしたでしょう。中学時代に観とけばよかった!もっと燃えただろうに。
『RENT』…大ヒットの舞台の映画化です。舞台も未見、ミュージカルも得意分野でない身で(ワタシのミュージカル№1は『ブルース・ブラザーズ』です)、ゴタクを並べるのは失礼な話ですので細かく書きませんが、一つだけ。
冒頭、立ち退きを命じられたアパート(?)の住人たちが、家主に「RENT(家賃)は絶対払わねぇ」と歌い踊り狂いながら、窓からトイレットペーパー投げたりと殆ど囚人の暴動だったのは「そりゃ道理として違うだろ」とツッコまずにいられませんでした。
『イノセンス』…観るのは2回目です。圧倒的な画面の情報量、引用多々のダイアローグ、細部まで練られた設定・世界観に、うかうかしてると置いていかれそうになるのですが、ふとあることに気付きました。
本作のマニアとまではいかないので上手く書けないのですが、本作の電脳世界を始めとする世界観は、巷で言われている霊界についての考え方と非常に似ているように思えます。
「少佐」と呼ばれる女性は、肉体はもはや無く、電脳世界に「魂」として存在しています。実際「ゴースト」とまんまの表現も本編で出てきます。
肉体(それすらサイボーグ化である場合が多い設定ですが…)から解き放たれた魂は、同時にいろんな領域にアクセスできるのも、よく似てます。
で、ハタと思い至ったわけです。
ワタシやM氏がこうして、HPやブログを通じて普通ではお知り合いになれないような方々からメールを頂いて仲良くさせて頂いていることは、幽体離脱した我々が電脳世界という名の霊界で、皆さんとお会いしてる様なものだなぁと。
この辺、お詳しい方でワタシの説を補完して下さる方、歓迎いたします(笑)。
先日Dr.光明寺さんより頂いたメールで「魂の友」という表現があり、また今作のことを思い出しました。
ワタシやM氏にとって、HPでお知り合いになれた方は上記の説を採るなら、みんな「魂の友」なわけですよ。
そんなわけで本日も時空を越えてあさの霊界通信をお届けしました!
昨日の『サザエさん』観ました?って藪から棒の出だしなのですが、ワタシは観ちゃいましたよ、久しぶりに観たら凄すぎる内容にブッ飛びました。こんな番組だったんだ。
帰宅しPCを起動し、BGM代わりにテレビを付けたら、サザエさんが始まるところでした。
やがて1本目の小話が始まり(「小話」って表現でいいのだろうか)、ワタシはマルス先輩からメールで送っていただいた、ビッグ・スワンの画像がブログにアゲられずに四苦八苦しながらチラ見しておりました。
話は、地元の写真館からワカメの七五三の時の写真を飾らせて欲しいとオファーが来るところから始まります。
「なぜワカメの?」「なぜ今頃になって七五三の写真?」と磯野家の家族会議の中、「ウチの妹は可愛いからさ」と力技でまとめ上げるカツオ。
翌朝、学校でハナゾワさんも写真館からオファーがあり、なんと「自分の容姿なら納得」とオファー快諾という、神をも恐れぬ暴挙に出たことが判明!カツオ激震!
ここからのカツオのモノローグが凄いのです。
「ハナゾワさんにオファーが行くという事は、オファーの基準は容姿ではないな。」
カツオ、断言です。一刀両断です。
あからさま過ぎる推理を公共の電波に乗せ、カツオのモノローグは続いたのですが、1発目のカウンターで完全にヤラれ、何を言ってたかは記憶を喪失しました。この後も「おいっ!」と完全にPC作業を放り出し、テレビにツッコまずにいられないような、カツオの赤裸々な推理が続きました。
このご時世に、クレームが来ないのか心配になりましたが、まだこういった「ブスキャラ」で話を転がす作品が放映を許容されているとは、この国はまだ捨てたもんじゃないのかもしれません。
アニメ化されている藤子・F・不二雄先生の国民的諸作品は「狩る者」「狩られる者」「狩る者に追従する者」「可愛い女の子」「あらゆる点で兄に似過ぎの狩る者の妹」等にきっちり役割分担がされておりますし、子供社会のカースト制度というのはアニメの世界では一種のファンタジーと捉えられているのかもしれません。
ただ今回の『サザエさん』、フォローも忘れておらず、ワカメが、ハナゾワさんのことをあからさまに言うカツオをたしなめ「ハナゾワさんは良い人で私は好き。お兄ちゃんのお嫁さんになったら『お姉さん』と呼ばなきゃいけなし。」と後半部分は驚天動地のフォローコメントに、「そんなぁ…ワカメぇ…。」と頬を赤らめながらトホホ顔のカツオだったのですが、「勘弁してくれ」オーラが2次元からでも伝わってきてました。
そんな訳で久しぶりに観た『サザエさん』、侮りがたし。
え!?話のオチはどうだったか?
そんなの、カツオのインパクトで全く頭に入りませんでしたよ!私信:マルス先輩へ・・・昨夜、マルス先輩と雪に埋もれた発明家の自宅へ行く夢を見ました。発明家って誰なのか教えてください。
以前やった「最近観た映画」というテーマでまた書こうと思ったのですが、前回書いたの8月だったんですね。あれから結構観ちゃったので、今回は夏から秋にかけて観た映画について書きます(既にブログに書いてる映画は省きます)。
『プロデューサーズ(リメイク版)』
『シリアナ』
『直撃地獄拳/大逆転』
『マスター・オブ・サンダー』
『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』
『マーダーボール』
『グエムル/漢江の怪物』
『フープ・ドリームス』
『ウェディング・プランナー』
『機動警察パトレイバー The Movie』
『機動警察パトレイバー2 The Movie』
『うる星やつら2/ビューティフル・ドリーマー』
『プロデューサーズ』・・・昔オリジナル版も観ましたが、リメイク版のほうが好きです。舞台の主要キャストをそのまま配置しているので、観ていても安定感があります。何より、作り手が原作とミュージカルに愛情を持って作っているのが心地いい。
舞台版のキャストではないものの、ウィル・フェレルが面白い。彼の主演した作品は、高確率で笑えますし、今作や『ウェディング・プランナー』のように脇で出演した作品は、下手をすると彼の出演シーンだけが笑える作品に仕上がります。そんな訳でウィル・フェレル、注目です。
ラストショットのあの方の出演もオリジナルへの敬意が伺えて好感。
ラストショットのあの方の出演もオリジナルへの敬意が伺えて好感。
『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』・・・昨年のベスト映画は本作のドニー・イエン主演の『SPL/狼よ静かに死ね』でした。その後に撮ったのが今作。他の出演者たちも、驚くほど頑張ってます(ニコラス・ツェーの旋風脚しまくりや、ショーン・ユーのヌンチャクさばき!)。
残念なのはキャラの設定上、ドニーの足技が封印されていたことですね、って分らない方には全く分らない感想で申し訳ないです。
『グエムル/漢江の怪物』・・・怪物が初めて姿を現し、最初の殺戮が行なわれるくだりの演出は見事の一言。
この手のパニック映画でも最高レベルのベストシーン。結末がハリウッドの様にいかず、湿った余韻を残すのはお国柄でしょうか?
『フープ・ドリームス』・・・10年ほど前に、このドキュメンタリー映画を観ました。余りの面白さ、「人生は小説より奇なり」を地で行く展開に、今まで未開拓だったドキュメンタリーもフォローするようになったのです。おかげで『クラム』『ボウリング・フォー・コロンバイン』『スーパーサイズ・ミー』等の作品と出遭えました。
バスケが好きな二人の少年を数年に渡って取材。背景からアメリカのバスケ文化、低所得者層の実態が浮かび上がってくる傑作です。
『うる星やつら2/ビューティフル・ドリーマー』・・・『パトレイバー』を含め、夏に衛星放送で放映していた押井守監督特集で観ました。どれも1回観ていますが、今作は学生時代にI君宅にてビデオで観て以来です。当時I君はお兄さんとお年玉を出し合って、当時1万5千円位だった今作のビデオを買ったそうです。懐かしい。
今観ると古めかしく感じるだろうと思ってましたが、全然!今回観た押井監督作の中で一番楽しめました。
当時は原作コミックスも持っていたものの、今となっては世界観とかキャラ設定なんてすっかり忘れてしまってますが、舞台劇にしても通用するだろう各キャラの見せ場やダイアローグの妙を盛り込んだ脚本(これも押井監督)と声優の力演(声優の力演なんて初めて感じましたよ)でそんなことは全く気にならず。画面の細部まで描き込まれた作り手の遊び心の芸の細かさよ。
今観ると古めかしく感じるだろうと思ってましたが、全然!今回観た押井監督作の中で一番楽しめました。
当時は原作コミックスも持っていたものの、今となっては世界観とかキャラ設定なんてすっかり忘れてしまってますが、舞台劇にしても通用するだろう各キャラの見せ場やダイアローグの妙を盛り込んだ脚本(これも押井監督)と声優の力演(声優の力演なんて初めて感じましたよ)でそんなことは全く気にならず。画面の細部まで描き込まれた作り手の遊び心の芸の細かさよ。
これを観ると現在のCG主体のアニメが「手抜き」に感じるくらいでした。傑作といわれるだけあります。
このところの難解で硬質な押井作品よりこちらの方が素直で好きかもしれません。何より愛情を感じます。
その他は省略。
続きは近日中に。
このところの難解で硬質な押井作品よりこちらの方が素直で好きかもしれません。何より愛情を感じます。
その他は省略。
続きは近日中に。