本日は恒例の『最近観た映画』です。
『空飛ぶゆうれい船』
『空飛ぶゆうれい船』
『ディパーデッド』
『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』
『サイボーグ009』
『パフューム/ある人殺しの物語』
『シン・シティ』
『岸和田少年愚連隊/カオルちゃん最強伝説 EPSODEⅠ』
『岸和田少年愚連隊/カオルちゃん最強伝説 EPSODEⅡ ロシアより愛を込めて』
『岸和田少年愚連隊/カオルちゃん最強伝説 EPSODE FINAL スタンド・バイ・ミー』
『ドリームガールズ』
『空飛ぶゆうれい船』・・・先日BSで特集していた『とことん!石ノ森章太郎』内で放映していたのを観ました。昔の子供向けアニメということで正直全く期待してなかったのですが、ゆうれい船の骸骨がカタカタ動いたかと思うと実は・・・という冒頭のシーンの演出の上手さで「これは結構イケるかも」と身を乗り出してその後は鑑賞。子供向けとは思えないブラックで先の読めない展開&社会風刺的描写、映画的な演出で、こんなアニメ映画があったんだと目からウロコでした。おじさん、今日は勉強になりましたよ。
『ディパーデッド』・・・オリジナルの『インファナル・アフェア』はDVDを持っているくらい好きな映画ですが、まず香港映画がハリウッド一流のスタッフ・キャストでリメイクされたことが革命的です。そしてアカデミー賞まで受賞したことも(といってもワタシは今やアカデミー受賞作だからといって優れた作品であるとは思っていないのですが)。
内容的にはオリジナルの持っていた緊迫感を損なうことも無く、また大幅な改編も行なわずここ一番の見せ場はオリジナルとほぼ同様だったのが好印象。それどころか、オリジナルを観ているのに筋をなぞってる感が皆無でした。
あえて違いを上げるならラストでしょうか。
(以下、極力注意して書いておりますがネタバレ注意です)
オリジナルは原題の『無間道』にふさわしい、あるキャラクターがこれから背負うだろう無間地獄を思わせる秀逸なラストでしたが、本作ではアメリカ的道徳観がそうはさせないのか、はたまたハリウッド的に全てに決着がつかないと座りが悪いからなのか、『レザボア・ドックス』を思わせるものになっていました。
そしてオリジナルにはない、マーク・ウォルバーグ扮する捜査官。実にキャラが立っていてよろしいです。そして何故オリジナルには無いこのキャラクターを配置したのかも、ラストで判るところもよろしいです。
『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』・・・テイストはガイ・リッチーの作品や『パルプ・フィクション』を思わせます。個性的なキャラが大挙登場で楽しい。そして意外な真相。続編あったら面白そうです。ジョージ・クルーニーの『オーシャン』シリーズみたいな連作にするのもありかも。
『パフューム/ある人殺しの物語』・・・こういう与太話的・奇妙な男(女)の一代記的な映画は好きです。嗅覚の異常に鋭い男の奇妙な人生を2時間以上の長尺を飽きさせずに見せるケレン味ある演出は、次作を期待させられます。特にクライマックスの断頭台でのシーンは圧巻の一言。近年、「退廃」をここまで映像化して見せたことだけでもカルト映画入りかもしれません。
※余談ですがこの映画を観たことを思い出せずに1週間以上悩んでおりました。どうやって思い出したかは昨日のブログをお読みください。
『シン・シティ』・・・原作コミックは未読ですので偉そうなことは書けませんが、多分原作に忠実に作られているだろうことは通常のハリウッドの娯楽作品に無い、話の着地の仕方で容易に想像できます。
毒の無いハリウッド娯楽作品より数等意欲的ですが、ワタシはこの作品をハードボイルドとは観ていません(作品を否定しているのではありません)。
『岸和田少年愚連隊/カオルちゃん最強伝説 シリーズ』・・・楽しめました。特に最初の2本。映画のパロディもベタに盛り込み、俳優陣も突き抜けた演技で楽しいです。竹内力さん、田口トモロヲさん、この2人がいるだけで、何本でもシリーズ作れそうなほど面白くハマってます。気楽に観るにはいいシリーズです。
その他は省略ですが、今回はほとんど感想を書いてしまいました。
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先日、『とことん!石ノ森章太郎』内で放映されていた『幻魔大戦』を鑑賞しました。
ワタシの世代だと、平井和正さんの原作を石ノ森先生が漫画化したようなイメージがあったんですが、違ってたんですね。なんせ劇場公開時はどこの書店も小説が平積みで、漫画の方は影が薄かったですので(失礼、当時のワタシの印象です)・・・。
これ、角川の絨毯爆撃のようなCM放映で、英語のテーマソングがしつこいほど掛かってましたが、英語が判らないので適当に歌うとどうしてもサビの部分が「♪お中元をちょうだい」になってしまいます。
しかもこの曲、このサビの部分がエンドレスに歌われるので、エンドレスに「♪おちゅぅぅげんをぉぉちょ~おだぁぁ~い」と歌っているとそれらしく聞こえるので中々我ながらグッジョブだと思います。
ついでに思い出したのですが中学生時代、『アタック№1』の主題歌を
「♪ボォ~ルがぁ~ うなぁ~るとぉ~ ワタシもうなぁるわ~ 」
と歌い、友人達から大爆笑されたのは今となってはオイシイ思い出です。こうしてネタにもなったし(ちなみに正しくは「ボールが唸ると 胸が弾むわ」だそうです。マゾか?)。
話がそれました。
実はM氏の夏のワンフェス用制作物を何にしたら良いか尋ねられた際、幻魔大戦のベガのレプリカヘッドを候補の一つに挙げました。却下になりました・・・。 「昔の自分に会えるなら、あなたはどんな言葉をかけますか?」
よくある問いかけですが、昔の自分の考え方や感性をリアルに感じられるか否かで、その答えも違ってきます。
先日『タクシー・ドライバー』を観ました。
初めて観たのは21、22歳頃だったと思います。
観賞後、「コレは傑作!」と興奮していた記憶がありますが、何故か今回まで観直す機会が無かったのです(ワタシの中で常にDVDを購入したい作品に上位ランキングされていたにも拘らず、購入せずじまいでした)。
今回義弟からDVDを貰ったので再鑑賞。
これが初見の際とは、全く違う印象でビックリ!
初見の際は、孤独な男が絶望の彼岸で生き甲斐(死に場所)を見つけ、結果、世間から英雄視されてハッピーエンド、という話と解釈。
当時のワタシはそんな主人公にシンパシーすら覚え、自分を投影して酔っていました。うぅ、病んでます・・・。
当時のワタシはそんな主人公にシンパシーすら覚え、自分を投影して酔っていました。うぅ、病んでます・・・。
ところが今回、再び観てみると主人公は
・人の話を聞かない
・一方的な思い込みでロジックを組んで行動
・自分の事を顧みずに、他者を排除することで全てが解決すると思っている
等、まさにKYな人です。今やワタシが嫌いなタイプの人に映ったのが非常に面白かったです。
そしてハッピーエンドだと思っていたラストは、このような主人公が迎える当然の結末が、ちょっと先延ばしになったに過ぎないという暗示だと見ました。
このように本作を観ることで、図らずも過去の自分と対峙させられるという、貴重な経験をしました。
あー恥ずかしい。
とはいえ、本作が傑作であることには変わりありません。
KY男が、破滅的・破壊的行動で、誤って世間の英雄になってしまう皮肉を描いた、映画史に残る作品だと思います。
またDVDには、特典によくあるドキュメンタリーが入っていますが、こちらも非常に興味深かったです。
DVDの特典は大概、つまらないものが多いのですが、こちらは出演者・製作者の興味深い裏話やコメントで綴られ、退屈しませんでした。
ハーベイ・カイテルが演じたヒモの役は脚本では黒人の設定だった事実(つまり主人公が人種差別主義者であることをほのめかしていた)、リハーサルを重ねた上でアドリブを入れていくやり方(このくだりを観ていて気付いたのですが、こういう場面ではスコセッシ監督は演技を殺さないように過度にカメラを動かしたり、編集の手を入れたりせずにワンカットで撮っています。さすがです・・・)等、作品をまた違った観点から観ることの出来る格好のサブテキストになってます。
当時の自分に、今のワタシなら、なんというか。
「いやー、青いのぅ。」
ですかなぁ。
ですかなぁ。
ちょっと間が空きましたが、本日は最近観た映画についてです。
このところ3月末にBSで放映した『とことん!石ノ森章太郎』ばかりを観ています。
観ていて楽しいのですが、ちょっと苦行に近くなってきました。
『ウォーク・オン・ザ・ライン』
『明日に処刑を・・・』
『ミーン・ストリート』
『ワンナイト・イン・モンコック』
『ポリス/インサイド・アウト』
『スキャナー・ダークリー』
『タクシー・ドライバー』
『フィッシャー・キング』
『ドッグ・バイト・ドッグ』
『ウォーク・オン・ザ・ライン』・・・主演2人の歌唱力に驚き。実話がベースですが、スターへの階段を昇り、転落、そしてあの幕引きはまさにドラマチック。なかなか、あぁは生きられないです。
『ハッスル&フロウ』にしてもそうですが、転落から、あの幕引きは観客には想像できないですね。実話じゃなかったら出来すぎですもん、特に最後のテロップの内容なんか。
『明日に処刑を・・・』・・・低予算なのは見れば分かりますが、それすら「味」になってます。異常なまでのショットガンの威力でみせる突然の暴力の発露に、今作の時点で既にスコセッシ監督の演出スタイルが確立しつつあったことを確認しました。
『ミーン・ストリート』・・・過去に1回観てますが、その時の記憶が全く無いので再見。演出技法、音楽の使い方、持て余す暴力衝動が際立つ人物造形等、スコセッシ流の演出が、かなり確立されています。『明日に処刑を・・・』を観た直後だったので、余計に前作からの成長の度合いが伺えました。
『ワンナイト・イン・モンコック』・・・香港映画では珍しい群像劇の成功例。アクションに逃げなかったところもドラマ重視のイー・トンシン監督らしい。
『ポリス/インサイド・アウト』・・・ワタシは青春時代に全盛期だったポリスを聴く機会はありませんでした。本作はポリスのドラマー、スチュワート・コープランドが撮影したドキュメンタリー。いよいよ世界的な人気を得ていく頃から、頂点の中で解散するまでを描いていますが、この作品の貴重なところは成功していく当事者が撮影をしているところ。
社会的・経済的成功を得ていくと同時に、普通に享受していた自由がなくなっていくという過程、成功したバンドが、次第に更なる高みを目指す各々の温度に差が生じ、やがて別々の道を選択していく過程が描かれていて、成功者の視点が体験できる良い作品でした。
『ドッグ・バイト・ドッグ』・・・スタイリッシュな画面作り・演出ですが、技巧にのみ寄りかかったものではあらず。主人公2人の対比、あっと驚くクライマックスでの展開で「業」を描き出し、凄惨な戦いの末に生まれる「希望」で締めくくるストーリーはエグさだけでない、どこか神話的オリジナリティを感じます。当たりです。
ところで主演のエディソン・チャン、一連の騒動で引退しちゃいましたが、役者としては華のある役者だったと思います。
『タクシー・ドライバー』については、書いていたら長めになっちゃいましたので、別の日に更新します。
その他は省略です。
先日のこと。
ふと頭に映画『シックスセンス』のポスターのビジュアルが浮かびました。
黒地で中央に主人公2人が配置された、ブルース・ウィリスと、えっとあの子役・・・。子役。・・・アレ?名前思い出せない。顔ははっきり思い出せるのに。あれだよ。アレに出てた。『A.I.』に主演してた未来型ピノキオ。なんか無茶苦茶な表現してるぞ。主演してた子役が未来型ピノキオの役だったんだよ。アレ、未来型ピノキオだっけ?まあいいや、アレにも出てたな『ペイ・フォワード』。ほら、知ってる。知ってますよ。で名前が・・・なんかカタカナだったんだよ。当たり前だ、外人だもん。えーとカルキン君。違う。アレは留守番小僧だ。いや『ホーム・アローン』に主演してた子役だ。あともうクリスティーナ・リッチ位しか思い浮かばん、って女じゃん。そういえばカルキン君『リッチー・リッチ』って映画にも出てたな。リッチつながり。いやそれはホントにどうでもいい。あーここまで(ノドの辺り)あの子役の名前、出掛かってるのに!
とその日はあきらめました。その上、そんなことを考えたことも忘れました。
その翌日、ふと昨日のことを思い出し、あの子役は誰だったんだろうとまた考え始めるのでした(思考ルートは、ほぼ昨日と同じ)。
うーん、今日は出てくると思ったのにな。
こうなってくるとネットや映画雑誌で調べずに、自力で思い出したい。
なんか、「ナントカ・ナントカ」みたいなシンプルな名前だった気がする。しかし「ナントカ・ナントカ」って頭悪そうな表現だな。
と結局、その日も思い出せずじまい。
そのまた翌日、この件を思い出し、この件は思い出したのですが、子役の名前は思い出せず、といった感じで悶々としたのでした。
そしてその夜、ブログ更新時に今回の件を思い出し、「もういいじゃないか。この辺でこの件は終わりにしよう」とそのままネットで検索。
そして遂に・・・モニターには3日間ワタシの記憶の引き出しから出てこなかった「ナントカ・ナントカ」の正式名称が!
「ハーレイ・ジョエル・オスメント」
・・・全然「ナントカ・ナントカ」じゃないじゃん。記憶の片隅にも無かったよ、ハーレイだなんて。普通ダビットソンだろハーレイは(←思い出せなかったので負け惜しんでいる)。