本日は『最近観た映画』です。
最近は少しでも時間があると映画を観てます。昨夜も映画を観ましたが、眠くなったので10分で止めました。
最近、以下の映画を観ました。
『MAX!!!鳥人死闘篇』
『D.O.A/デッド・オア・アライブ』
『醜聞(スキャンダル)』
『グランド・キャニオンの対決』
『ダブルマックス』
『どら平太』
『殺人捜査線』
『五毒拳』
『中国決死行』
『叫』
『第十一号監房の暴動』
『サイレントヒル』
『白い巨塔』
『グランド・キャニオンの対決』・・・シネスコを効果的に使い、グランド・キャニオンの雄大な光景に車を走らせ、峡谷のスケール感を感じられるようなダイナミックな演出。峡谷をセスナ機が飛ぶシーンや、峡谷間に張られたロープウェイでの格闘シーンは大迫力。もういっそのこと峡谷だけ映して欲しい。といった感じの「峡谷」映画。
『どら平太』・・・現在ではまず見られない脚本の完成度の高さ(黒澤明・木下慶介・市川昆・小林正樹・・凄い面子!)。これなら誰が監督しても面白くなるでしょう。面白くならないように撮る方が難しそう。結局脚本にも参加した市川昆の監督作となりましたが、あまりそれは意識せずに観てしまいました。しかしなぜ現代でこのような完成度の脚本が作れないのか、逆になぜ昔は作れていたのか。それがさっぱり分からない、って脚本の話ばかりですが、主演の役所広司さん熱演です。
『殺人捜査線』・・・学生時代、映画サークルに一時期所属していたことがありました。ある先輩が公開されたばかりの『ターミネーター2』を観て「オレはターミネーターとサラ・コナーがコソコソ戦うんじゃなくて、一般人を巻き込んで無茶苦茶に街を破壊する話が観たかったんだよ!」と言ってました。確かにそっちの方が面白そうです。本作を観ながらそんなことを思い出してました。クライマックス、殺し屋が暴走して警察と繰り広げる街中のカーチェイスは先輩が求めていた『T2』の理想型が見え隠れしていました。
『五毒拳』・・・設定の面白さはピカイチ。そして中盤のあるキャラクターの行く末の悲惨さ(かなりの時間を割いて描写してるとこなど)も強烈。カルトになるのも分かります。
『サイレントヒル』・・・原作のゲームはやったことはないですが、いつかやりたいと思っていた作品でした。
今はTVゲームを全くやらない為、思ったまま終わりそうです。
数多あるゲームの映画化の中でこれは成功なのだろうと思います。時折、画面が暗くて何がなんだか分からない箇所はありますが、原作を知らずに観ても冷たい画面作り、不気味なクリーチャー(?)、救いのないストーリー展開等、下手に原作をいじらずに製作しただろうことが容易に想像できます。
確かゲームは続編あったと思いましたが、映画版の続編も同スタッフで製作希望です。
『白い巨塔』・・・今観ても全然古臭くないのは、少し前ドラマ化されたことでも証明済み。不気味な音楽と共に廊下の向こうから学部長達が歩いてくる学部長回診のシーンは秀逸。これほど作品のテーマを象徴している演出はないと思います。つまりは脚本(橋本忍!)の凄さだけでなく演出・音楽も優れている= 傑作ということです。
※今回は、素養の無い役者による付け焼刃のワイヤーアクション、センスの無いスローモーションを多用した演出と、それに被せられるわざとらしい哀しげなBGM、そして薄っぺらなストーリーと完璧にハズした娯楽映画を続けて観てしまい、中学生の頃夢想した映画の企画の数々を思い出して恥ずかしくなりました。
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前回書いたように、何回目か分からない『ロッキー』観て何回目か分からない感動をしていたのですが、間髪を入れずに『ロッキー2』を観ました。
今までワタシは『ロッキー』の次にこの2作目が好きでした。
ロッキーが再びリングに上がるまでの葛藤もちゃんとあり、そして後半、全て吹っ切れたロッキーの全力疾走と共に物語が盛り上がっていくところなどは、やはり燃えるものです。
ところでトレーニングで街中を走るロッキーに凄い数の子供達が追っかけてくるそのシーンなのですが、ロッキーは全力疾走で子供たちを見る見る間に遠く引き離していきます。
このシーンでワタシは毎回 「ロッキー、大人げねぇー!」 と爆笑しながらも燃えるのです。
そんな『ロッキー2』、今回はなんとワタシの中で評価が下がるという番狂わせが!?
『ロッキー』をDVDの音声解説や、スタローンが当時の状況を語る映像特典と併せて楽しんだ為に、『ロッキー』を単なる映画としてだけでなく、製作に携わった人々の「奇跡のドキュメンタリー」として捉えるようになっていました。
つまり『ロッキー』は製作するに足る理由があり、作られたということです。
ところが『ロッキー2』は1作目の大ヒット後、ヒット作に恵まれなかったスタローンが人気つなぎの為に製作したということ意外、製作する純粋な理由が見当たらないのです。
それでもスタローンの脚本は頑張っていると思いますが、やはりリングに上がる必然性という面においては1作目を凌駕するには至らないのです。
観ながらつくづくスタローンはロッキーそのままなのだな、と感じました。ロッキーそのままというか、当時のスタローンの心象がそのまま反映されたキャラクターといいますか。
1作目が「奇跡のドキュメンタリー」ならば『2』もある意味ドキュメンタリーです。奇跡のドキュメンタリーで一躍スターダムに上り詰めた男のその後を描いたドキュメンタリー。
フィルモグラフィを見れば一目瞭然。『ロッキー』から『ロッキー2』までは、ヒット作がありません。
余談ですが『3』は10年近く前に観たのが最後ですが、その際、渚でロッキーとアポロがショートパンツで、そしてスローモーションで抱き合うシーンを観て「これは違う意味の映画なんじゃ・・・」と思ったところから以後、『3』はホモ映画としてワタシの中で位置してます。1~3までは、ロッキーと運命的に出遭ったアポロの恋物語として捉え直すと面白いです。最近はYOU TUBE等でも同じことを感じた方々が、投稿しているそうですね。
さて『ロッキー・ザ・ファイナル』。
劇場で観たときも満足しましたが、今回『ロッキー』を観た直後でしたので一層満足感はありました。
『―ファイナル』は『ロッキー』の、これぞ正当な続編です。
ここでもスタローンとロッキーがダブって見えます。
若さへの希求と老いへのあがき。しばらくヒット作に恵まれず、一線を完全に退いたからこそ生まれるドラマとリアリティ。
誰もが老いていく。それでも夢を持って生き続けられると信じたい。そんな観客に高らかに「YES!」と応えてくれる本作は既にエバー・グリーンです。
スタローンは流行を自分なりに分析し作品に取り入れる傾向がありますが、出来れば1作目の正統な続編ならば、画質を『プライベート・ライアン』のような銀飛ばしにせずに1作目のような質感にして欲しかったですが、まあそれは許容範囲でしょう。
鑑賞後、ロッキーが憑依したワタシは、頭の中で『ロッキーのテーマ』がエンドレスに流れる中、いつも以上に気合の入ったジョギングをしてしまいました。
翌日から2日ほど筋肉痛になりました・・・。
こうして夏のロッキー・チャンピオンまつりは終わった。
しかしこれで全てが終わりではない。
ワタシには今もなお増殖中の録り溜まったHDDレコーダー、読んでない10冊以上の本が待っている!
負けるな自分!観るヒマないなら最初から録らなきゃいいのにと気付くその日まで!
・・・けれども「ジャッキー様アクションまつり」も、クーラーの効いた部屋で『クローズ』全巻再読もやってみたい今日この頃・・・。
先日、知人が『ロッキー』を観たことがないと言い出しました。『ロッキー』を観たことがない!?税金滞納より重い罪だぞ。もちろんウソだ。他で言うなよ「あさが言ってた」とか。
この知人は、その上に
「スタローンってシワっぽい人?」とか
「『ロッキー』って殴り系?」
とか、すっとぼけたことを言うので、いかに『ロッキー』が素晴らしいか懇々と説教しました。
しかし「シワっぽい人」ってどんなだ。手話ちゃん、いやシュワちゃんと勘違いしてるのだろうか。「シワ」と「シュワ」で。
それに「殴り系」ってどんな「系」だ。それは『はみだし刑事/情熱系』みたいなものか?『ロッキー刑事/殴り系』とか。
意外なことにこの知人は、ワタシのいうことを素直に聞いたらしく『ロッキー』のDVDをレンタルして観たそうで
「全然古さを感じませんでした。見入っちゃいました。スタローン、シワっぽくなかったです。殴り系とか言ってすいませんでした(泣き顔の絵文字)」
とメールが後日届きました。そうだろう!?
でも、スタローンがシワっぽくないのは、まだ若かった時だからだぞ。
今はシワっぽくて「シワちゃん」って呼ばれてるぞ。ウソだぞ。信じるんじゃないぞ。他で言うなよ「あさが言ってた」とか。
でも『ロッキー』は傑作です。ラストは何回観ても号泣です。それはベストを尽くした者だけが辿り着ける「魂の勝利」を見事に描いているからです。他人が決めた勝ち負けの判定など、「自分の行いに誇りを持てるかどうか」という自らが下す判定の前には霞んでしまいます。まさしく「試合に負けたが、勝負に勝った」瞬間です。
また演じるスタローンもこれで最後かもと役者生命をかけて臨んで、全編そんな彼の悲壮感ある演技がマジックを生んでいます。
そんなことを熱く返信しているうちに、また観たくなっちゃいましたよ『ロッキー』。
というわけで娯楽色を強めたあまり、娯楽色しか無くなったんじゃないかという3と4、観客が求める最小限のものすら用意しなかった5は今回観ずに、1作目とそのマインドが残っている2とファイナルを観ることにしました。
ロッキーは何年か前に1から5まで一気に観て以来です。
まずは1作目から。
DVDを持っているものの、監督・出演者の音声解説モードでは観た記憶が無かったので、音声を日本語吹替えで、字幕を音声解説字幕に設定して鑑賞。あー気が散る。音声に聞き入ってると字幕見逃しちゃうし、字幕読んでると何言ってたか分かんないし。
とはいえ、何回も観てるし筋は追えない事はない。
音声解説の内容は『ロッキー』を補完するに、非常に有益な情報に溢れていました。
低予算・無名の役者・撮影中のトラブル。全てが奇跡的に良い方に転がって『ロッキー』は完成し、全世界の観客から愛される作品になったのだということが分かりました。
脚本どおりにいかなかったがゆえに、より素晴らしいシーンが生まれたエピソードがいくつもあることも分かりました。
まさに作られるべくして作られた神懸りの傑作です。
それらのエピソードが語られながら、そこから生まれたシーンたちを観るにつけ、ワタシは いさら・M氏のことを思い出していました。
まさにトラブルの連続の中、奇跡的に結果を出し続けるM氏の活動が『ロッキー』製作の光景とダブって見えたのです。
スタローンが本作を語る特典映像も興味深いです。「迫真の怒りの演技は、そばのトイレが臭くて我慢できなかったから」「アイスリンクのシーンは予算がなくてエキストラが呼べずに、最終的にああなった」とか。
そして締めくくりにスタローンが言った言葉に胸が熱くなりました。
「一人一人はつまらない人間でも、ロッキーを中心に集まれば完全な存在になりうる。
私事だがそれは僕にも起こった。人生の目的と、融合できる仲間が見つかればなんでも克服できる気持ちになれる。
思い込みかもしれないが、人生を見届けてみたくなるはず。」
うぅ、感動。
といった感じで書いてると長くなってきました。
続きは次回書きます。
昨日『最近観た映画』について書きました。
このテーマの時は、何日にも渡って観た映画の感想を書き溜めておいて、ある程度溜まったら公開するという形を取っています。
昨日これまたジャストなタイミングで、あることが判明し更新直前の原稿を手直ししたのでした。
実は『ゲゲゲの鬼太郎』の感想(この部分の文章自体は10日以上前に書いてありました)で、「馴染み深いコミックの実写化は万人が納得するものに成り難い」と書きましたが、本当はこの後に
(『ドラえもん』が実写化されたらと考えてみてください)
と書いていました。
ところが、更新作業に入る直前にヤフーニュースで『ドラえもんが舞台化で出演者記者会見』という見出しを発見!?
思いっきり実写化してました。
なので、舞台版『ドラえもん』のスタッフ・キャストの方々を誹謗中傷する意図は全くありませんでしたので、この一文を削除しました。
舞台版『ドラえもん』、成功を祈っております。
しかし今回も驚いた・・・。
不思議なことって、起こりだすと続くものですね。
このテーマの時は、何日にも渡って観た映画の感想を書き溜めておいて、ある程度溜まったら公開するという形を取っています。
昨日これまたジャストなタイミングで、あることが判明し更新直前の原稿を手直ししたのでした。
実は『ゲゲゲの鬼太郎』の感想(この部分の文章自体は10日以上前に書いてありました)で、「馴染み深いコミックの実写化は万人が納得するものに成り難い」と書きましたが、本当はこの後に
(『ドラえもん』が実写化されたらと考えてみてください)
と書いていました。
ところが、更新作業に入る直前にヤフーニュースで『ドラえもんが舞台化で出演者記者会見』という見出しを発見!?
思いっきり実写化してました。
なので、舞台版『ドラえもん』のスタッフ・キャストの方々を誹謗中傷する意図は全くありませんでしたので、この一文を削除しました。
舞台版『ドラえもん』、成功を祈っております。
しかし今回も驚いた・・・。
不思議なことって、起こりだすと続くものですね。
ここんとこ映画ネタが続いて恐縮ですが、本日は恒例の『最近観た映画』です。
『ゲゲゲの鬼太郎』
『ゴーストライダー』
『ラブソングができるまで』
『ブラッド・ダイヤモンド』
『酔いどれ天使』
『ニュースの天才』
『どろろ』
『ナイト・ミュージアム』
『13/ザメッティ』
『ゲゲゲの鬼太郎』・・・正直、製作中の報を聞いたときは「無謀」という文字が浮かびました。馴染み深いコミックの実写化というのは中々観客が納得する仕上がりにはならないからです。しかし観てみれば、かつての『学校の会談』シリーズのような、子供が夏休みに観るには丁度いい中々楽しい作品でした。ラストのダンスまで「楽しませよう」という姿勢があり好感でした。
『ラブソングができるまで』・・・オープニングの80年代のPVをうまく模倣した映像に爆笑。これだけでワタシ的には合格でした。80年代の洋楽を知っている方なら楽しめる内容です。一発屋スターが、現在まで糊口をしのいでいる様は日本と変わらないなぁ、と変なところに感心してました。
『ブラッド・ダイヤモンド』・・・エンターテイメントの様式を取りながら、『ダーウィンの悪夢』のような強いメッセージを内包してます。この作品に『ランボー/最後の戦場』は触発されたんじゃないかとさえ思えてきます。船戸与一さんの小説(ワタシ、ファンです)をこのタッチで映画化したら、かなりいい作品になるのではないでしょうか?『山猫の夏』とか『砂のクロニクル』あたり・・・あぁ観たくなって来た。
『酔いどれ天使』・・・小津安二郎の作品を観てると、当時の日本の人々の暮らしがどんなだったかを疑似体験できる楽しさを感じます。本作も舞台となるドブ池と周辺の街(セットというから驚き)は戦後10年位の日本を感じるのには良かったです。黒澤監督のダイナミックな構図、先鋭的な三船敏郎さんの見る悪夢の演出はやっぱりクロサワ。BSの放映で観ましたが、本編終了後の山本晋也監督のコーナーが本編をより味わい深くする内容で良かったです。
『ニュースの天才』・・・実際の事件をベースにした映画化ですが、その予備知識なしで観ました。結果、中盤以降の意外な展開を楽しむことが出来て正解でした。『スター・ウォーズ』のエピソードⅡ・Ⅲでアナキンを演じたヘイデン・クリステンセンが、アナキンのイメージを覆す、理屈は一人前だが精神的には未熟なジャーナリストを好演。ワタシの中で彼の評価が2段階位アップしました。脇のキャラクターも手際よく、しかしポイントを外さず描かれていて安心して観ていられました。いい作品です。
『ナイト・ミュージアム』・・・ウェルメイドなコメディ。小猿とビンタの張り合いをする大人気ないキャラはアダム・サンドラーの真骨頂(動物虐待とは見えないのが持ち味)。
ストーリーは観客の気持ちが高揚するツボを良く押さえていて、
1.ダメ人間が居場所を見つける。 2.敵対関係の両者が、共通の目的の為に共闘する。 3.誤解を受けたが最終的には解け、今まで以上の愛情や信頼を手にする。 4.怖い敵と思っていたら実はいいヤツ
等の盛り上がりどころが景気良く盛り込まれ、幅広い年齢層から受けるだろうマーケティング映画の見本のような仕上がり。
ただ、かつての『ミセス・ダウト』のように、ソツのない出来の作品は往々にして忘れ去られるのも早いため、時代と共に風化せずにどこまで作品の輝きを保てるか・・・。
その他は省略です。