前回書いたように、何回目か分からない『ロッキー』観て何回目か分からない感動をしていたのですが、間髪を入れずに『ロッキー2』を観ました。
今までワタシは『ロッキー』の次にこの2作目が好きでした。
ロッキーが再びリングに上がるまでの葛藤もちゃんとあり、そして後半、全て吹っ切れたロッキーの全力疾走と共に物語が盛り上がっていくところなどは、やはり燃えるものです。
ところでトレーニングで街中を走るロッキーに凄い数の子供達が追っかけてくるそのシーンなのですが、ロッキーは全力疾走で子供たちを見る見る間に遠く引き離していきます。
このシーンでワタシは毎回 「ロッキー、大人げねぇー!」 と爆笑しながらも燃えるのです。
そんな『ロッキー2』、今回はなんとワタシの中で評価が下がるという番狂わせが!?
『ロッキー』をDVDの音声解説や、スタローンが当時の状況を語る映像特典と併せて楽しんだ為に、『ロッキー』を単なる映画としてだけでなく、製作に携わった人々の「奇跡のドキュメンタリー」として捉えるようになっていました。
つまり『ロッキー』は製作するに足る理由があり、作られたということです。
ところが『ロッキー2』は1作目の大ヒット後、ヒット作に恵まれなかったスタローンが人気つなぎの為に製作したということ意外、製作する純粋な理由が見当たらないのです。
それでもスタローンの脚本は頑張っていると思いますが、やはりリングに上がる必然性という面においては1作目を凌駕するには至らないのです。
観ながらつくづくスタローンはロッキーそのままなのだな、と感じました。ロッキーそのままというか、当時のスタローンの心象がそのまま反映されたキャラクターといいますか。
1作目が「奇跡のドキュメンタリー」ならば『2』もある意味ドキュメンタリーです。奇跡のドキュメンタリーで一躍スターダムに上り詰めた男のその後を描いたドキュメンタリー。
フィルモグラフィを見れば一目瞭然。『ロッキー』から『ロッキー2』までは、ヒット作がありません。
余談ですが『3』は10年近く前に観たのが最後ですが、その際、渚でロッキーとアポロがショートパンツで、そしてスローモーションで抱き合うシーンを観て「これは違う意味の映画なんじゃ・・・」と思ったところから以後、『3』はホモ映画としてワタシの中で位置してます。1~3までは、ロッキーと運命的に出遭ったアポロの恋物語として捉え直すと面白いです。最近はYOU TUBE等でも同じことを感じた方々が、投稿しているそうですね。
さて『ロッキー・ザ・ファイナル』。
劇場で観たときも満足しましたが、今回『ロッキー』を観た直後でしたので一層満足感はありました。
『―ファイナル』は『ロッキー』の、これぞ正当な続編です。
ここでもスタローンとロッキーがダブって見えます。
若さへの希求と老いへのあがき。しばらくヒット作に恵まれず、一線を完全に退いたからこそ生まれるドラマとリアリティ。
誰もが老いていく。それでも夢を持って生き続けられると信じたい。そんな観客に高らかに「YES!」と応えてくれる本作は既にエバー・グリーンです。
スタローンは流行を自分なりに分析し作品に取り入れる傾向がありますが、出来れば1作目の正統な続編ならば、画質を『プライベート・ライアン』のような銀飛ばしにせずに1作目のような質感にして欲しかったですが、まあそれは許容範囲でしょう。
鑑賞後、ロッキーが憑依したワタシは、頭の中で『ロッキーのテーマ』がエンドレスに流れる中、いつも以上に気合の入ったジョギングをしてしまいました。
翌日から2日ほど筋肉痛になりました・・・。
こうして夏のロッキー・チャンピオンまつりは終わった。
しかしこれで全てが終わりではない。
ワタシには今もなお増殖中の録り溜まったHDDレコーダー、読んでない10冊以上の本が待っている!
負けるな自分!観るヒマないなら最初から録らなきゃいいのにと気付くその日まで!
・・・けれども「ジャッキー様アクションまつり」も、クーラーの効いた部屋で『クローズ』全巻再読もやってみたい今日この頃・・・。
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