[PR] 忍者ブログ記事別アクセス推移 あさぶろ 忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2025/03/16 21:21 |
不穏な かの国、透けて見えるこの国『底抜け合衆国』
半月ほど前ですが、お盆に購入した町山智浩さんの『底抜け合衆国』を読了しました。
ワタシにとって町山さんは映画の師匠のような方です。
町山さんが編集に携われた『このビデオを見ろ!〈アクション篇〉』は10代・20代に於けるワタシのバイブルでした。
『映画の見方がわかる本』も映画鑑賞の最高のサブテキストだと思います。興味のある方は是非ご一読ください。
 
本書はアメリカ在住の町山さんが、2000年から2004年(つまりは同時多発テロの直前からテロ後の時期)に掛けて主にTV・映画・雑誌などから見えるアメリカについてのコラムを集めたもので、徹底した下調べと明快な語り口から立ち上ってくるのは『ブッシュ政権下の病んだアメリカ』です。
 
ある程度時間の経った今だからこそ、当時町山さんがアメリカで感じていた「空気」が伝わってくるものがあります。
殆どのコラムから感じられるのは、当時のアメリカに対しての「不穏」。
確実に間違っているのに、なんかはっきりとそれを主張することが出来ない。これが21世紀の大国の現状とは到底思えないほど、かの国は、いや世界は病んでます。
そしてそれに追従する日本の現状について考えると、なんとも背筋が寒くなる気も。
特に『ポルノ規制と「フリードマン家の崩壊」』という陪審員制について言及された回は、日本でも裁判員制度が導入された今読んでこその薄ら寒さ度。マジで怖くなりました。そして町山さんの先見性に脱帽しました。
 
本著は2004年、ブッシュ再選を阻止すべく『華氏911』を製作したばかりのマイケル・ムーア監督のインタビューで本書は締めくくられます。我々はブッシュが再選された「未来」を知っているので、よりこの締めくくりが効いてきます。
 
あと著作権に関する下りで「その通り!」と思わず膝を打った箇所がありました。
『75歳のミッキーマウスを禁欲から解放せよ』という回ですが、M氏を応援してくださる方々には是非お読みいただきたいです。
PR

2009/10/02 21:48 | Comments(0) | TrackBack() |

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<シンクロニシティの帰還 | HOME | 裏切りのノスタルジア>>
忍者ブログ[PR]