(前回からの続き)
職場にいたカラスを追い払った後、外出しようと駐車場に行くと自分の車が何かおかしい。
近づいてみると、モスグリーンとグレーのツートンの車体は白のまだら模様へと変貌していました。雨のように白のペンキを撒き散らしたようなワイルドな まだら模様です。ていうか鳥のフンじゃん、これ!!
今朝のカラスに手厳しい仕返しをされたのでした。
しかしその仕返しの度合いが凄まじい。
車体は全体的にまんべんなくフンが撒き散らされ、空いているエリアがありません。車体の側面までフンがかかってます。
しかもその駐車場には、ワタシの車の左右後ろの3方に他の社員の車が止まっているにも拘らず、ワタシの車だけがこの凄まじいフンの絨毯爆撃に遭っているのです。どうやったらこんな器用な真似が出来るのでしょうか?
このままでは人前を走ることすら憚られる状態だったので、水をかけてフンを洗い流してから外出をしました。
底面以外は全て汚れているのですから、実質水洗い洗車でした。
帰社後に当時の上司であったマルス先輩や後輩の女性に「いやーびっくりしましたよー」と先ほどの絨毯爆撃の話をしたところ、
「キミらしいな(笑)」
「見たかったなーそのフン車(ワタシ「フン車っていうな!!」)。そのままで外出すればよかったのに。」
と、大いにウケたのでした。
当時はよっぽどツイて無かったのでしょうか、こんなお気の毒エピソードに事欠かないワタシでしたので、周囲には「あさ伝説、新たな1ページ」的に受け取られ、週末の飲みでのネタになることは確定的でした。ツくのはカラスのフンか、犬のフン位のものでした。
そして、夕方。
その日は残業もさほどなく、日も長い時期だったせいもあり、薄暗くなってきた頃に部署の全員が仲良く仕事を上がりました。
「あさ(ワタシ)の車、またカラスに汚されていたりして(笑)」などとイジられながら、みんなで駐車場に行ってみるとホラ、いつもの通りの白いまだらの愛車が・・・白いまだらぁぁ!?
昼に外出した際、洗車したワタシの愛車は見事に、ホントに見事に再びフンの絨毯爆撃を受けていました。
茫然と立ちすくすワタシ。
腹を抱えて笑っている上司・同僚。
若干殺意が芽生えるワタシ
それに気づかず腹を抱えて、のたうち回る上司・同僚
そんなひと時の後、みんなで現場検証したのですが、やはりスキのないフンのかけ方に、ワタシ以外の車は全く被害が無いというその仕事ぶり、全く精緻極まりない。いや感心してる場合じゃない。
ただ、他の車に被害はないといってもワタシの車の周囲の路面には、さすがにフンは落ちていました。「落ちていました」っていうか、車の側面にもかけようとして落としたフンが一部は側面にかかり、残りは地面に落ちたといった方が正しいのでしょうが。
「ちょっと車、動かしてみなよ。」
マルス先輩が言う通り、車を自分の駐車スペースから動かしてみました。
またまた巻き起こる大爆笑。
ワタシの駐車スペースはカラスのフンが撒き散らされて白いまだらになっていましたが、真ん中だけは・・・ワタシの車が駐車していたところだけは青黒いアスファルトが汚れなく広がっています。
つまり四角い車の形がカラスのフンによって、シルエットのように浮かび上がっているのです。まるでギャグマンガのようでした。
恐るべし、カラスの執念深さ。
恐るべし、カラスの性格の悪さ。
あれからかれこれ10年近く経ちましたが、このエピソードは関係者内で未だに語り草です。
で、現在。
最近そんなエピソードをよく思い出します。
(続く)
PR
トラックバック
トラックバックURL: