あさぶろ

球場では既に選手たちが練習を始めてました。

マルス先輩「あの○○の背番号の選手、××って選手だよ。」

ワタシ「あぁ、今朝テレビに出てた人ですか。」

などと、懇切丁寧に解説をして下さるマルス先輩に対し、今となっては背番号も選手の名前も思い出せないという、逆の立場なら間違いなくあきれてるに違いないのですが、実際はあきれられる側の立場ですので弁解させていただきますと、ワタシの頭の中は、映画とか、くだらないこととかで一杯ですので野球のことが入る余裕が無いのです。我ながら全く説得力の無い弁解です。もう弁解にまでやる気が感じられません。

で、ライトスタンド側の客席は、みるみる間に観客の皆さんのタオルやら、人形やら、小さいバット（なんていうの？）やらで、オレンジ色に染まっていきます。
ふと見れば、マルス先輩も首にオレンジ色のタオルを！！あなたもかい！？そのタオルには『２５　ＬＥＥ』プリントが。
２５倍の辛さのカレーレトルトと巨人軍と何が関係あるのかは、さだかでありませんが。

グラウンドでは、いつの間にか子供や大人が踊ってたり、球の速さをちびっ子や大人が競ってたり、何やら楽しげです。
それも終わってまた選手たちが出てきて打撃練習を始めたのですが、青と白のユニフォームの選手たちが交じっていたので「これ、もう（試合が）始まってるんすか？」とマルス先輩に訊いたら笑われました。どうやら試合、始まってるらしいです。こんなこと言ってるの球場内でワタシ位でしょう。

試合はといいますと、流れは終始、巨人軍に向いており、横浜はほとんど良いとこなし。
ヒットだ、ホームランだといっては歓声が沸き、オレンジのタオルは、そのまま回してたらタケコプターのように空を飛べるとでも思ってらっしゃるかのようにぐるぐる回されます。
ふと見ればマルス先輩までさっきのレトルトカレーのタオルを回してます！マルス先輩、そんなことしても空飛べないっス！え！？レトルトカレーじゃない？

応援団のいるエリアはもっと凄いことになってます！歌うは、叫ぶは、でっかい布は下から上がってくるは、またタオル回してるはで、忙しいことこの上ありません！

ワタシ「親分、大変な騒ぎでしょうね。」

マルス先輩「おちおち座ってらんないだろうね。」

結局試合は7対1で巨人の圧勝。
親分と合流すると、親分、すっかり舞い上がってます！
事前に用意されていた2リットルのウーロンハイは影も形もありません！
このまま、居酒屋へなだれ込むのでした。