前回の話から続くのですが、DVDで繰り返し観ている映画は『燃えよドラゴン』の他にはジャッキー様の作品とか、『トム・ヤム・クン』に至っては全編通してみたのは1回のみで、アクション・シーンだけ繰り返し観ているという感じで、持っているDVDの殆どが1回しか観ていないという中、体技でのアクションを売りにした作品は繰り返し観るといった偏りっぷりです。
だったら繰り返し観る作品だけ揃えればいいじゃないかということですが、きっと繰り返し観る作品になるだろうということで毎回入手して、結果的に1回しか観てないということです。ワタシは誰に言い訳しているのでしょうか。
最近『少林サッカー』と『カンフー・ハッスル』を観直しました。
この2作品は1、2年に1回観直します。
既に『最近観た映画』でも書いている通り、このところ断続的にチャウ・シンチー作品を観ています。
90年代前半、彼の『賭聖』等何本かの作品を観ましたが、当時の香港チックなオーバーアクションではない、日本のギャグマンガに影響を受けたと思われるリアクション、毒のあるギャグが印象的なものの、特にお気に入りという作品には会えませんでした。
ですがチャウ・シンチーの作品にはかなり面白いものがある、(個人的な基準で)当たりがあると認識し始めたのは『008 皇帝ミッション』でした。『食神』に至ってはこちらの期待度を遙かに超えた出来(まさか『美味しんぼ』を実写でやるとは!と完全に不意を突かれました)で、即ワタシ的お気に入りの映画人に格上げとなりました。
余談ですがどことなく彼と松本人志さんに似たところを感じています。あの真意を探らせないような目つきといい、変な人を好んで作品に登場させる(自分で演じる)ところといい。
『少林サッカー』は誰でも知っているチャウ・シンチーの世界的ヒット作ですので、ここで細かいことを色々書くのはやめますが、ワタシにとって「幸せな映画体験」をさせてくれた、今のところ最後の作品です。
いつかこの映画体験について書きたいと思います。
ここ2、3年観てなかったので、いい具合に細部を忘れていて楽しめました。
『カンフー・ハッスル』は、ワタシの周囲には『少林サッカー』よりつまらないという評価が多いですが、よくある「1本無人島に持っていくならどっち?」というお題があったら、ワタシは『カンフー・ハッスル』を選びます。
『少林―』の方が普遍的なテーマがあり話もまとまっているのですが、『カンフー―』は細部まで金を掛けてこだわった作りで何度見ても新しい発見があります。見飽きることがないのです。繰り返し鑑賞にはもってこいの作品です。この長所がストーリーのバランスの悪さを消してしまいます。この特徴はジャッキー様の『奇蹟』によく似ています。
いつか『でがらし魂』のような別の場所で、この2作について語ってみたいものです。
最近自宅でもネットができるようになり、早速以前見ていたサイト群を久しぶりに覗いてみたりすると、自分が時流から置いてかれてる感を強く感じます。なかでも映画情報サイトでチャウ・シンチーが『グリーン・ホーネット』の監督を降板していたことことを知った時は、かなり残念に思いました。
あの独特の間を持ったマンガチックなギャグと、ブルース・リー等功夫映画諸作品を基礎に置きながらナンセンスに飛躍させたアクションを大資本で作ったら、さぞこちらの想像以上のものが出来たでしょうに。
未見の彼の作品がまだまだありますので、それらの作品群も観てみたいのですが、その中でも最新作の『ミラクル7号』がまだ未見なのはお恥ずかしい限りであります。公開時、観に行こうとスケジュール調整をしている内に、上映期間が終わってしまった苦い過去を思い出します。
そりゃワタシとて早く観たいです。早く観たいのですが、眼の前にある未見の作品群の山を減らしてからと思っております。
あー早く観たい!
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そろそろ『最近観た映画』を更新しよう思いましたが、まだ1本も映画の感想を書いていませんでした。ダメじゃんすか。
しょっちゅう映画を観ていると、周期的に倦怠期がやってきます。
ここで、感性をゆさぶる自分的大ヒット作にめぐり会うと、一瞬でその倦怠期は吹き飛んでしまうのですが、そういった作品に会えないと倦怠期を脱するまで黙々と手元の映画を「消化する」ことになります。
これは読書にも当てはまり、書店・古本屋で「ぎゃーこれいいじゃん絶対買いだよ買うに決まってます」級の勢いで本を(こういうときは大抵複数冊)購入するのですが、妙に几帳面なところがありまして購入した順から読むのがワタシの基本ルールです。映画も同じです。録画した順、手に入れた順に観ていくのが基本です。
そうしますとテンション高く「これ読みたいー!これ観たいー!」と入手した映画や本はすぐには読まれずに、先に手元にある作品をやっつけた後に観たり読まれたりします。
そうすると困ったことに、その作品の順番が回ってくる頃には興味が無くなっていることが往々にして起こります。結局、観たい・読みたい作品ばかりを手元に置いたはずなのに、いつのまにか「観たい作品を観るには、いくつもの特に今観たくない作品をやっつけなくてはならない」という図式に陥ります。
この図式に疲れた時、倦怠期がやってくるようです。
ここ1カ月位は手元にある未見の作品か、既に観たDVDの再見のみで、レンタルされ始めた程度の準新作は全く見ておりません。
勿論観たい欲求はあるのですが、不良債権を処理しないことには健全な状態には持ってけません、って何が不良債権だっていう話です。自分で入手しといて。
DVDの再見は純粋に楽しいです。筋も分かっている作品を気軽に楽しむのは、ストレスがかかりません。
なので何だかんだでプレーヤーにかかるのは、DVD所有のタイトルでもよりストレスのかからない同傾向の作品ばかり。
結局、所有のDVDで一番繰り返し観てるのは『燃えよドラゴン』です。こういうところに自分の嗜好というのが出てくるのだなあと思います。
ここまで書いといて今が倦怠期かというと、別にそうでもないんですけども。でもお気に入りの映画を観直すのは映画の倦怠期の解消法の一つだと思います。
ここまで書いといて今が倦怠期かというと、別にそうでもないんですけども。でもお気に入りの映画を観直すのは映画の倦怠期の解消法の一つだと思います。
・・・えー結局、最近観た映画のこと書けませんでした・・・。
少し前から、しばらく連絡の絶えていた友人・先輩方から連絡があったり、街中でバッタリ会ったりということが続いています。こういうことは以前にもありました。
1回起きるとしばらく続くのがこの現象の特徴のようで、この1週間を思い返してみますと、
・ ご無沙汰している居酒屋の主人である先輩から電話
・ 結婚式以来ご無沙汰している親分から電話
・ 久しぶりにM氏から画像付きメール
・ マルス先輩からメール
・ かつての職場の先輩と仕事帰りに寄った店で偶然会う。
しかも親分は夜の11時半に多分居酒屋で、多分酔っ払ってワタシのケータイに電話を入れておられました。多分、次の日にはそんなことなどすっかりお忘れになっているに違いないでしょう。
ワタシといえば、お電話をいただいた時分は夢の国の住み人となっておりましたので、翌朝に留守電で知りました次第です。
「(居酒屋にいるようなガヤガヤとした周囲の音)えー今Uさん(かつての職場で一緒だった先輩)もそばにいるのですがー、もし人生間違ったと思ってるなら今すぐ電話下さい(笑い声)」
・・・意味不明。ていうか人生間違ったとは思ってないですから!
それよりも驚いたのは、この親分からの電話があった数時間前、仕事場でこのUさんの話をしていたのでした。
とここまで書いて気付いたのですが、この間うどん屋で中学時代の同級生、近所のドラッグストアでかつての職場の先輩と偶然会ったというのもありました。てことは、ここ半月程この現象が続いているということです・・・。
ここまで続いたからには、何かのサインと考えることにします。
前回はこのサインをオヤジギャグで茶化して満足してたけど、多分そうではないんでしょう。ちゃんとした解釈の仕方があるとみた。
で、考えた末「事態が動こうとしてる」であると思うことにしました。
なんか分かりませんが、確かにそんな気がしてきた。
水面下で地殻変動が起きているといいますか、ネズミは大挙して海へ向かっていって死んでるのに、周りを見渡せば一見いつもの平和な毎日といいますかそんな気がしてきました。
てなことで昨日取材の際、M氏に「ねえ、最近なんか良い流れが来てるとかって感じはしない?」と訊いてみたら、「うーん・・・来てるのかもしれないですね」と答えた後で
「実は○○が※※になっちゃいまして。△△も××なんですぅ。」
って詳細は掲載自粛するしかないじゃん!という、決して流れが来ているのは良いものばかりではないというM氏の近況でした。
あれ?サインの読み間違えてます?
というわけで(どういうわけかは前回のブログをお読みください)、映画『007 慰めの報酬』を観に行ってきました。
行ってきたのは先週日曜日、2月1日映画の日。初回に向け劇場へ足を運べば、駐車場に一杯の車。
「おうおう、映画の日を狙って観に来るものばかりとは、小市民ばかりでご苦労なことじゃのう。」
うそぶいてはみたものの、そんな小市民の車で埋まった駐車場で空いたスペースを探すワタシはまぎれもなく小市民でした。
劇場から離れた場所で車を止め、映画館に入ってみれば朝の9時半というのにロビーは結構な混雑ぶり。
みんな007観るのかな。座れるかな。あの若い娘たちも007観るのかな。あれは『赤い糸』か。やっぱ『20世紀少年』が大多数だろうか。目の前のカップルは『感染列島』に行ったな。
こうやって、作品の入場具合や客層の情報を生で確認するのは楽しいです。
そうして上映時間が近づき入場してみると、半分くらいの入り。
そこで気がついたのですが、観に来てる人は男性が8割位で、しかもその殆どが50代位の方々です。
このオヤジ率の高さ。ワタシが男性客の中で一番若そうでした。いやホントの話。007がいかに50代の男性から人気があるか分かりました。逆にいえば若年層にアピールしないのでしょうか。こんなに面白いのに。
さて本編はといいますと。
本作観る前日に『カジノ・ロワイヤル』再見して予習したのですが、観といて良かったです。
『カジノー』から話は直接繋がってますし、前作からの脇役や設定が多数出てきます。
また、製作側は今までの007シリーズでのお約束を残しながら、出来る限りワンパターンに陥らずに新しい観客を呼び込もうと腐心した跡が全編に感じられます。
冒頭の恒例のあのシーンは無いですし(いや正確にはあるんですけど)、アクションシーンの演出は『ジェイソン・ボーン』シリーズからの影響が顕著です。
ここまで色んな作品で『ジェイソン・ボーン』シリーズに類似した演出をされると、若干食傷気味になってきました。
007シリーズのアクション・シーンはスタントショーの趣があり、ワンカットでVFXなしでスタントを行っていることを見せるために、カメラは引き気味でブレないのが一昔前までの常套でした。カメラをブレさせて、短いカットでスタントを繋いでしまわれると欲求不満が残ります。だって007だもん。
ある場面は、『フェイス・オフ』を想起させ、またある場面では『PROMISE』で真田広之さんが、木から落ちる様を真上からワンカットで撮った演出のアレンジ版と感じることがありました。
とはいえ、色んな作品のおいしいとこつまみ食いのような仕上がりかというとそうとまでは言いません。
ここは外せないオープニングテーマは、「今まさにワタシは007を観ているぅ」とテンションが上がりますし、観る時代によっては浮世離れしすぎてリアリティ皆無にも感じることがあるシリーズ特有のゴージャスさは、今の時代には「せめて映画で金持ち気分」てな効能もあるかも知れません。
「こんなシケたホテルに泊まれるか!」と用意された宿から高級ホテルに強引に鞍替えするボンドは正に不景気知らずです。前作『カジノロイヤル』でも諜報機関に「ギャンブルでスッたから金送れ」とまるで放蕩息子のようだったし。
そうそう、マルス先輩がメールで書いていたブラックカード、一瞬出てきました。
ブラックカードというものを知らなきゃ全くスルーしてました。
また敵役が阿部サダヲさん似で小悪党ヅラで弱そうでした。
全般的には『ゴールドフィンガー』のオマージュがあったりしたものの、極力既存の007映画から離れようとする余り、007映画の持つ独特の何かが欠けていたような・・・『カジノロイヤル』はそんなことなかったんですけど・・・そうだ、悪役です!どこか漫画チックな悪役が今回は欠けていました。
義眼でビーム出しちゃったりするキャラや、キャタピラで移動する基地とか、敵側に配置して欲しかったです。
敢えて避けたのかもしれませんが、そこは外せない所かと。
とはいえ、畳み掛けるような筋運びの中、クライマックスに007とヒロインが、潜入しにくそうな場所にある敵の本拠地にあっけなく潜入しまったりする大味さも含まれていたりしますが基本的に満足です。
例によって帰路は007のテーマを口ずさみながら、ボンドのように車をぶつけながら走ろうとする自分に気づき慄然。感化され易いのです、相変わらず。あ『ボーン・アルティメイタム』観た帰りもそうでしたな。
先週末、マルス先輩よりメールが届きました。
珍しくネタ話的な文体で、そのままブログに掲載するようなメールでした。
その内容というのが「今日初めてブラックカードを見ました」といったもの。
ブラックカード?
なんですの、それ?
「イエローカード」とか「レッドカード」とか「ライダーカード」とかいいますよね。ライダーカードは違う?あれはビックリマンカードと同じカテゴリーか。いや、あれはカードじゃなくてシールですか。どっちでもいいですか。
イエローカードは注意とか警告って意味ですよね。レッドカードは戦役に就けという・・・それは赤紙か。
てことはブラックは・・・「死刑」か!?処刑宣告!?
いやレッドは「唐辛子使ってて辛いよ」だとするとブラックは・・・「黒胡椒使ってて辛いよ」か!なるほどイエローは「マスタード使ってて辛いよ」ということか、って味から離れろ自分。でも今のは我ながら上手かった。もう積極的に自分を褒めていくぞ。誰も褒めてくれないから、って愚痴はいい。
真面目な話、お恥ずかしくも、ブラックカードなるものを知らずに育ちました。すくすくと。それが幸せなことなのかは皆目見当もつきません。
これは違法カードのことだろうか。
それとも信販会社のブラックリストに載っている、いわゆる要注意人物に発行されるカードだろうか。
もしくはまさか、いやらしいお店のフリーパスのようなもの、いうなれば『裏ディズニーランド』みたいな・・・あ、某国のパクったやつのことじゃないですよ。つまりは「いやらし集会・一日周遊券」みたいなものではなかろうか?
マルス先輩に恥を忍んで「ブラックカードって何ですか?」と訊いてみたところ、
「最高ランクのカードのことで、支払限度額が無くって、家とかジェット機とかも買えちゃうそうですよ。」
そ、そうなのですか!?
ワタシは自慢じゃないですが今ゴールド免許を持っています。
・・・いえ、虚しくはないです。ゴールド免許ですから。あいにく今ブラックカードは実家に置いてきちゃいましたけど。
うーむ、ブラックリストどころではない、上客しか発行されないカードじゃないですか。予想が全く外れてます。
「『007/慰めの報酬』でもジェームズ・ボンドが使ってましたよ。」
マジっすか。
『慰めの報酬』観に行く予定だったのに、もうマルス先輩ネタばらししちゃまいっちんぐ町工場は火の車。
そんなわけで事実を確認すべく、翌日『007/慰めの報酬』を観に行ったのでした。