この夏、全話鑑賞したTVシリーズ『シティ・オブ・ゴッド』、再鑑賞した映画版に続き、遂にTV版の完結篇的位置づけの『シティ・オブ・メン』を観ました。
リオデジャネイロのファベーラ(スラム街)に住む、アセロラとラランジーニャの2人の少年(TVシリーズでは前半は小学生位、映画『シティ・オブ・ゴッド』出演から1、2年後位に成長した2人が演じている。後半は更に1、2年後位で小学校高学年もしくは中学生位に成長しています)。
TVシリーズの映像が流れた後、2人が登場するのですが、思わず「でっかくなったなぁ!」と声が出てしまいました。特にラランジーニャが華奢で少年っぽいシルエットが、がっちりとした体格に変貌。ドレッドだった髪型は坊主に、首が太くなって、面影はあるものの印象はすっかり変わってしまいました。
アセロラはオープニングから、結婚していて子供もいることが分かります。まだ18歳なのに。ファベーラにはこういう若者が多いようです。
演出のタッチはTVシリーズの細かいカット割りで、生命力旺盛なファベーラの世界を上手く表現していましたが、本作では意外とのっけからテンポはゆるめで最近よく観る感じのものです。
くったくの無かった主人公二人も、今回は父親探しや友情に亀裂が入るほどの衝撃のバックグラウンド判明、ギャング間の抗争にがっちり巻き込まれるなど、ハードな内容に。
期待していたような「決して良いとはいえない環境下でも、前向きに生きていく」という突き抜けた力強さで語ってくれはしませんでした。アセロラとラランジーニャの物語の終幕としては、正直残念でした。
が、あのラストシーンを観ても尚、2人のその後の物語を観たくなります。世界中に彼らを待っているファンがいる筈です。更なる物語の製作を期待します。
それからソフトのパッケージ画像について一言物申したいです。
アセロラとラランジーニャのTVシリーズの頃と思しき画像が、メインに使用されていますが、アセロラが拳銃を持ってます。
オリジナルの画像は拳銃なんか持ってません。二人屈託無くじゃれ合ってる友情溢れるシーンを加工して全く逆のイメージに変換してしまっていることに異議申し立てたいです。
ところでTVシリーズ鑑賞時から、気になっていたことがありました。
TVシリーズはソフトは全4巻、9話収録でしたが、ネットを見ていて「1年で数話ずつ撮影で、全19話」と書かれているのを見つけました。
ということは未見のエピソードは、まだあるのではないか。
本作では随所にTVシリーズの映像が挿入されますが、どうも未見の映像があるように思ってました。
今回の記事を書くに当たり、今一度ネットで調べてみると、日本でソフト発売されたのはシーズン1、2でその後も3、4と続いているらしいのです。あぁ!観たい!!お願いだから出して!!今すぐに!!!
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