『ロードショー(以下RS)』誌が休刊になりました。
10代の頃は毎月のように購読していた雑誌で、非常に思い出が多いだけに残念です。
とはいえRS誌は10代からせいぜい20代前半の若者をターゲットにしている雑誌なので、ワタシも今や購読しなくなって十何年。その立場で「やめないで」というのは勝手な話かもしれません。
初めて購入したのは中1の時。当時はジャッキー様の人気が絶大で、人気投票では何年もトップに君臨されておられました。
その頃のワタシはジャッキー様の大ファンであったものの、その最新情報は何を見れば載っているのか皆目見当がつきませんでした。
本屋で見かけるRS誌は『スクリーン』誌と同様、ハリウッドの(当時のワタシから見て)アダルティな女優さんが表紙であることが多く、アジアの映画のことは載っていないと思っていましたが、ある日意を決して立ち読み。
するとジャッキー様情報が盛りだくさんではないですか!
ロケ先でのアイドル風カットから、新作の撮影風景、近日日本公開の旧作やら、ユン・ピョウやサモ・ハンなど香港スターの写真まで載っているではないですか。
まるで今までずっとそばにいたのに気付かなくてごめんクラスメートで隣に住んでるあいつのこと好きだったんだ的ラブコメチック結末。
この日からRS誌とのお付き合いが始まったのでした。
やがてジャッキー様目的で購読する内に、新作映画の情報をRS誌でインプットしては学校で「今度こんな映画来るんだぜー」と知ったかぶるようになりました。程なくして、周囲にも同様の中坊が雨後の竹の子ように出現しました。この頃の周囲でのRS購読率というのはかなり高かったと思います。
ワタシはジャッキー様を始めとする香港映画の魅力に強く魅かれながら、映画全般に興味を持つようになりました。
中学の卒業文集には「映画は僕の人生だ!死ぬまで映画を観続けるのだ!」みたいなことを書いた記憶があります。まあ今となっては前半部分は間違ってると思いますが、後半部分は今のところ当たってます。
そんな感じでワタシの映画好きという嗜好を開眼させてくれたのが、RS誌といっても過言ではないのですが、当時の印象では『スクリーン』誌より明るい、アイドル雑誌風だったのがRS誌でした。先日も『レッドクリフ』の感想で書きました『香港電影通信』やジャッキー様の連載(『酔拳2』『新ポリス・ストーリー』での監督降板の詳細はその後他で読んだことがありません)など、香港映画の情報はスクリーン誌よりも一歩先を行っている感じがありました。
そんなRS誌もさすがに社会人になってからは一度も購入することはありませんでしたが、毎月立ち読みは欠かしませんでした。こんな風に、買わずに立ち読みばかりするから休刊になったのかもしれません。え、ワタシが悪いのでしょうか?
ともかく、何と37年の歴史を持つRS誌と一時代を濃密に共に歩んだというのは、こうしてみると悪いものでは無いなぁと感じるわけです。正直少し淋しく切ない
来月から立ち読みする雑誌が一つ減るのが残念です、ってやっぱりワタシのせいでしょうか。
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