昨日は、いつも以上に派手に暴走を致しまして、お恥ずかしい限りでございます。
本日は暴走前の話、映画『ハッスル&フロウ』についての続きです。
キモであるラップシーンの楽曲、演出は、観客を引き込む力は充分にあったことは昨日書きましたが(あれで書いたことになっているのだろうか・・・)、脚本も素晴らしいです。
キャラクターの描き分けもしっかり行なわれて、ヒモ兼ヤクの売人である主人公も、時折、観客の感情移入が容易に出来ないような言動をとるところが逆にリアリティがあってよろしいです。
そして最も舌を巻いたのは、筋運び。それも終盤。
確かに観客は、主人公が行き止まりの現状を脱して、羽ばたいていくところを求めるのですが、一歩間違うとご都合主義の薄っぺらな仕上がりになりかねません。
そこを本作の脚本は、現状からの脱出一歩手前でどんでん返しを用意して回避しています。しかもそれだけで終わらないのが本作の凄いところで、予想外だったラストは、ラップという音楽の特異性を逆手に取った、名エンディングです。普通ならアメリカン・ニュー・シネマのようなエンディングになると誰もが予想するのではないでしょうか。
そんなエンディングも含め、「人生を切り開くこと」をテーマにビシッ!と1本筋を通した脚本に、観賞後「1本取られた!」と膝を叩きましたね、一人で観てて。
腹の底から、「何かやらなきゃ」と衝動が湧き上がる後味は久しぶりの秀作。
観終わって何日たっても、登場人物たちやテーマ曲が頭から離れないというのはワタシにとっての名球界、いや名画界入り決定作なのであります。
ここで話は変わりますが、ワタシは音楽がストーリーの重要な要素になっている作品に好きな映画が多いです。
伝記以外の音楽映画でワタシが好きな作品を思いつくままに列記しても・・・
『ザ・コミットメンツ』、『ブルース・ブラザーズ』、『8Mile』、『リンダ・リンダ・リンダ』、『青春デンデケデケデケ』、『ドラムライン』、『スクール・オブ・ロック』、『すべてをあなたに』・・・多分まだあるはず。
昨日のブログの冒頭で「ちょっと皆さんにお願いしてみようと思い立った」ことについてですが、お読みの皆さんの、好きな・音楽映画を教えていただきたいのです。
教えていただいた作品で未見のものは、1、2ヶ月中に観て感想をまた本ブログに書かせていただこうと思います。
是非、お聞かせくださいまし。
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