『ターミネーター4』を観てきました。
このシリーズは大好きで全作DVD持ってます。1、2はLDも持ってます。
前作である『T3』は生みの親であるジェイムズ・キャメロンが監督から外れ、ジョナサン・モストウに交代しましたが、シリーズの良さを損なわず、しかもテンポ良く仕上げ、キャメロン監督作の2作目よりワタシは好きです(一部で評判の良くないラストもワタシは気になりません)。
このことより元々のスタッフ、キャストが必ずしも参加していなくても良いものは出来ると思ってました。
ただ本作の監督がマックGに決まったと知ったときは、彼の過去の作品から見て技巧に依りすぎたものになるのではないかという危惧はありました。
とはいえ公開が近づくにつれ、少しずつ流れてくる情報をチェックする度に、その期待度は増すばかりで、ワタシ的には今年公開の映画の中では一番観たい作品でありました。もう事前に前売りも購入して、特典のスケルトンのマスコットも貰っちゃってますよ。使いように困ってますけど。
そんな待望の『T4』を観る為に映画館へ、いそいそと出かけましたことよ。
映画館は平日のせいか、まばらな入り(観に行った金曜は休日でした)。
なのに全席指定席のワタシの隣には見知らぬおじさんが。おじさんもバツが悪そうです。
こんなに空いてるのにおじさんとツーショットで映画鑑賞。音国際、いや誤入力。男臭いアクション映画を観るにはうってつけのシチュエーションです。ていうか受付の方、ミスりましたよね?
そして上映。
シリーズ初めての審判の日以後の世界が舞台です。人類の救世主ジョン・コナーが抵抗軍を率いて如何にスカイネット相手に戦うか・・・。
ワタシは『3』のラストから続く『4』であるなら、ジョン・コナーが如何にあの地下シェルターから脱出したか、審判の日直後の世界は?スカイネットは?人間が抵抗軍を形成してく様や、ジョン・コナーがそこで如何に周囲に認められていきカリスマ化していくかが観たかったのでした。
しかし本作はそこをすっ飛ばして、ジョン・コナーは『3』のヘタレ状態からストイックな戦士へといきなり変貌していて、抵抗軍も大規模で組織されてます。なんかプチ浦島太郎状態です。
前3作は時折見せる未来の映像が、観客の想像力を掻き立てる効果がありました。
今回は観客が想像力で補っていた部分を全て見せてしまうわけですから、「オレのアフター・ザ・ジャッジメント・デイ」と食い違いがあるのは仕方ありません。しかし気になるのはそんな細部ばかり。
抵抗軍の基地があんなに大規模だと、スカイネットにすぐ見つかって壊滅じゃない?
とか、子供が真新しいバンドエイド使ってたけど、この時代じゃ貴重品じゃないの?
とか、人さらうのにあんなでかいロボットじゃなくても・・・
とか、食べ物はどうやって作ってるの?
とか、武器はどうやって供給してるの?
とかとかとか・・・。
上映中は一休さんの「どちて坊や」と化してました。ねぇ、どちてですか?
劇中、何箇所もシリーズ共通の伏線やお楽しみの要素も織り込んでますが、それも作り手のオマージュというよりも「こうしたら喜ぶんでしょ」的テクニックのレベルに映ってしまいました。
そして観客(ワタシ)が求めていた「ジョン・コナーの物語」よりも、同時に語られるシリーズ初登場のあるキャラクターのエピソードの方が、より感情移入が出来るのが皮肉です。それがかえって本作の焦点をぼやかして後味を複雑なものにしています。
うーん、今回は中々ポジティブな感想が出ない・・・。
それでも5作目が製作されるなら、ワタシは応援します。
だって「運命は変えられる」と信じなきゃ。でしょ?
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