先週末『レッド・クリフ PARTⅡ』を観に行きました。
今回はメインディッシュの『赤壁の戦い』がガッツリ描かれるとあって、PARTⅠ以上の面白さを期待して映画館へと向かいました。
土曜の午後の映画館は人でごった返してます。不景気がウソのようです。
『レッド・クリフ』のチケットを求めるお客さんも結構いましたが、どうも『クローズZEROⅡ』(観たい・・・)目当ての学生が多いようです。
その『クローズZEROⅡ』の宣材で出演者たちの等身大のポップが映画館の入口に立っていたのですが、その前でおじさんが人を待っているのか一人立っていました。
ポケットに手を突っ込んで立つ姿は、後ろの『クローズ』のキャラ達と溶け込んでおじさんが出演者のようでした。笑いました。多分、鈴蘭高校を45年位留年しているオオサンショウウオのようなキャラだと思います。
オジさんが面白すぎて、『レッド・クリフ』は見劣りした感じでした。
一番面白かった部分は前作のあらすじでした。
前作では孔明が目をまんまるくしたり細めたりしているだけの愚者に見えなくもなかったのですが、今回は「3日で10万本の矢を調達」のエピソード等で前作よりも頭が良く見えます。一人で草原に立って自分が風を起こしているかのように羽の扇を振る孔明は、何ともハッタリ満点いかさまチックでワタシは家に帰ってからマネをしました。
前作で仕事の出来ない人の良い中間管理職状態だった劉備も終盤までは、腰抜け三昧。
横山光輝版『三国志』に慣れ親しんだワタシにとっては、加齢臭漂う本作の劉備が許せません。終盤は取ってつけたような活躍をしますが、『三国志演義』では劉備たち蜀軍は赤壁の戦いでは戦っていないそうで、これはジョン・ウー監督の『妄想三国志』なのだと悟りました。
クライマックスは三国志版『プライベート・ライアン』のような趣で、アリの巣をバーナーで焼くような大狂乱。
バタバタと人が死んでいく様には爽快感はありません。
しかしその後、これぞジョン・ウー版三国志ともいうべきマニア大喜びの展開が待っているから侮れません。
前作併せ5時間ほどの『レッド・クリフ』。切ってもいいような本筋と無関係のシーンも多く、その辺を再編集すれば4時間位の上映時間で済みそうです。
しかし三国志映画史上嘗てないスケールと侠気で描かれた本作はイベント映画としては上々の出来ではないでしょうか。
そうして上映が終わり出口へと向かったワタシ。
階段を降りて出口へと続く通路の脇に立っていたのは・・・
さっきのクローズおじさん!?
『レッド・クリフ』観てたんだ・・・『クローズ』じゃなく。
そう思うと陶然と立ったその姿は諸葛孔明に見えなくも・・・いや見えなかった。
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