このお盆休み初日に『G.Iジョー』を観てきました。
いきなり正直なことを申しますと、予告を見れば済んでしまうような作品だと思っておりました。
なんか『トランス・フォーマー』で見た様なカットもありますし(走りながら前方から来るミサイルを回避するとこなんか)。
窓口でチケットを求めると、「プレゼントです」と渡されたのは『G.Iジョー』の長細いポストカード。
「拝啓 前略 おふくろ様。
夏らしくない今年の夏はいかがお過ごしでしょうか。
ボクは今、とあるシネコンで『G.Iジョー』を観ています。
くじけませんよ、男の子です。
寂しくなったら話しに来ますね。いつか多分。
それではまたお便りします。
母上様。
一休」
って誰が一休だ。途中から『一休さん』のエンディング・テーマになっちゃいましたが、とにかくそんなふうにこのポストカードを使うのでしょうか?
そんなことはどうでもよく、観た感想を一言で書きますと「意外な楽しみどころがあった」でした。
前半は鳴りっ放しの音楽、爆発や銃撃の効果音がやたらうるさくて、先が思いやられましたが、中盤のパリでの追跡アクションから若干空回りしていた物語がようやく馴染んできて、終わりまで気楽に楽しめました。
あって無いような大筋ですが、意外と各キャラクターの描き分けにソツがなく、主人公だけが目立っている『ミッション・インポッシブル』シリーズよりもよほどチーム感があります。時折各キャラの過去のシーンが挿入されますが、物語が停滞するほど長くもなく程よい具合です。
漫画チックなキャラの行動原理にもそれなりの理由があることが物語が進むに従って明かされるなど、つじつま合わせもそれなりにされています。
ただ1箇所、敵の正体を、新人の主人公が思いつきで喝破するのを、周囲の仲間が「そうか、ヤツがそうだったのか」とあっさり信じて物語が進むのには思わずツッコミを入れてしまいました。
新参者の発言を、誰一人検証も無く信じるというのはありえないと思うのですが。
新参者の発言を、誰一人検証も無く信じるというのはありえないと思うのですが。
ところで、この作品は意外なところにお楽しみがあります。
まず同じスティーブン・ソマーズ監督の出世作『ハムナプトラ1・2』で主演したブレンダン・フレーザーが客演していること。これは観ててすぐに分かります。
そして何よりも『スター・ウォーズ』へのオマージュが散見されることです。
味方のキャラのスネークアイズを演じたレイ・パークは『S.W.エピソードⅠ』でダースモールを演じましたが、そのダースモールとクワイ・ガン&オビ・ワンの対決シーンに酷似したシーンが出てきます。思わず「おぉっ!」と声が出てしまいました。
クライマックスに各キャラのシーンが切り替わりながら各々の窮地が描かれるのは『S.W.』シリーズの定番ですが、本作もこの手法を効果的に使用してます。
「『G.Iジョー』は『S.W.』にオマージュを捧げた作品だった」、このことを知っただけで、納得して劇場を後に出来たのでした。
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