[PR] 忍者ブログ記事別アクセス推移 あさぶろ 忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2025/03/17 07:38 |
全エピソードが当たりの『シティ・オブ・ゴッド TVシリーズ』
今年の夏、何にハマッたかと申しますと、それは『シティ・オブ・ゴッド TVシリーズ』でした。
 
本作は映画『シティ・オブ・ゴッド』の世界的ヒットを受けて製作されたスピン・オフ作品で、9話(1話完結)のTVドラマです。
映画版は何年か前観たのですが、その殺伐とした暴力の世界(しかも登場人物は未成年ばかり)を、リアリティとスピード感を持って描いた、何年かに1回出会えるかの「観終えるのが勿体無いほど面白い映画」でした。
 
そんな映画の記憶も細部が薄れてきた頃、続編的映画『シティ・オブ・メン』が公開されました。
観に行きたいと思いながら結局ロードショーでは見逃し、DVDでも観ることを後回しにしている内に「『―メン』は『― ゴッド』の姉妹編で、TVシリーズの続編的内容」との情報を雑誌で知りました。
つまりはTVシリーズを観ないと作品の本当の価値は分からないというわけか・・・。
これはTVシリーズをまず観ねばなるまい。とはいえ1本の映画を観る為に、9話のドラマを観なければならないのは、いささか面倒くさい・・・。
重い腰をようやく上げてDVDレンタルしたのは1年後の今年の夏。
 
正直、「とりあえず消化する」というような感覚で観始めたのですが・・・これが面白いのです!
リオデジャネイロの郊外の山に建物がひしめき合っているスラムで暮らすアセロラとラランジーニャという二人の少年を主人公に、ファベーラと呼ばれるスラムの実態やブラジルの格差社会を説教臭くなく描きながらもハイレベルのドラマとしても成立させていて、各エピソードとも映画並みのクオリティです(特に主人公が郵便配達をする回の先の読めない展開は「物語に翻弄される喜び」という、そう味わえない快感を経験しました)。
 
しかもこのTVシリーズ、年に数話だけ製作しているらしく、最初は小学生位だった主人公2人も後半は中学生位にまで成長してます。
それに呼応して、生命力に溢れた子供たちがスラム社会でたくましく生きていく前半4話に対し、後半5話は成長した主人公たちが女の子に執心する要素が付加されてきます。
 
全エピソードでテーマになるのは「ブラジルの貧困層の実態」です。
奇想天外な話にも必ずこの要素が入っているので、作り手の想いが伝わってきます。
「シリアスなテーマを技巧溢れる演出と役者の活きの良さ、飽きさせないシナリオで上手に料理すれば、より多くの観客に観てもらえてこの実態を知ってもらえる」という情熱と、それを実現するための戦略の周到さが伺えます。
 
エピソードが進むに従って、アセロラとラランジーニャ、その他の物語に生きる登場人物たちと別れるのが辛くなってきました。それは本ドラマが優れた作品である証拠なのでしょう。
最終エピソードを観終えたとき、ワタシの今年の夏が終わったようにすら感じました。
 
しかしですよ。
良く考えたら『シティ・オブ・メン』はTVシリーズの後日譚だったじゃないですか!そもそも、それでTVシリーズ観始めたんだから。
でもそれ観ちゃったら、彼らの物語の続きはもう見れなくなっちゃうんだよなぁ。
と、未だに『― メン』は観てません。ワタシは何を一人で苦悩しているのでしょうか?
 
とりあえず、その前に映画『シティ・オブ・ゴッド』をもう一度観てみようと思ってます。
PR

2009/09/17 21:50 | Comments(0) | TrackBack() | 映画・ドラマ

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<グッド・ガイズ | HOME | 管理人の役得>>
忍者ブログ[PR]